開催趣旨: |
この展覧会では、大気・水・光とそれらに派生する題材のガラス造形作品をご紹介いたします。例えば、風や波や雲は、刻一刻とその状態が変化していきます。こうした形の定まらない対象は、ガラスを用いてどのように表現されているのでしょうか?
ガラスは、光を透過し、反射し、あるいは光を内に宿し、その特異な存在感で人々を魅了し続けてきました。ときには浮遊するかのような軽やかな姿を、ときには重厚で神秘的な佇まいを、私たちに見せてくれます。一方で、こうしたガラスの特性を敢えて抑制することで、一般的なガラスのイメージとは異なる姿へと変貌させることも可能です。
そんな様々な様相を呈するガラスという素材であればこそ、捉え難い一瞬の情景をすくい上げ、多様に視覚化することができるのではないでしょうか。変幻自在なガラスによって表現された、大気・水・光の妙味をお楽しみください。 |